
黒沼 電蔵
物理の教鞭をとっている
人を信じることができない

波多野さん
勉強が苦手な女の子
すぐ騙されそう

光井くん
勉強が得意な男の子
人を見る目は持っている
はじめに

ここまでいろいろ勉強してきたけど……。
全部がどうつながっているのかが、まだちょっと分からないなぁ。

なるほど。
それなら今回は、ちょうどよい題材があるぞ。

それが「等速直線運動」ですか?

等速直線運動って、難しそう……。

いやいや、むしろ逆じゃ。
名前は難しそうだがこれまで学んだことを組み合わせただけじゃよ。
今回は実際の運動 → 速度 → x-tグラフ → v-tグラフ → 公式という順番で見ていこう。
「等速直線運動」とは?

まずは言葉を分解してみよう。
等速とは何かな?

速さが同じ……?

そうじゃ。
そして「直線運動」はまっすぐ進むこと。
つまり等速直線運動とは、一直線上を一定の速度で進む運動のことじゃ。

言い換えると「ずっと同じ速度で、まっすぐ進む」ということですね。

そういうことじゃ。
実際の動きを見てみよう

ずっと同じ感じで進んでるね。

このように、一定の速度で一直線に進む運動を等速直線運動というのじゃ。
ここで大切なのは「一定の速さ」ではなく、一定の速度ということじゃ。

この運動をグラフにしたのが右の図ですね。
x-tグラフで見ると?


斜めの直線になってる!

横軸は時間、縦軸は位置じゃ。等速直線運動では、時間が経つにつれて位置が一定の割合で変化する。そのため、x-tグラフは直線になる。
そして、ここで大切なのが傾きじゃ。
x-tグラフの傾き = 速度

傾きが急なほど速いということですね。

そういうことじゃ。

逆向きの場合

次は逆向きの等速直線運動を見てみよう。


こちらも速度が一定だから、等速直線運動じゃ。ただし、速度には向きがある。
例えば右向きを正とすると、
$$v=+5m/s$$

一方、左向きなら、
$$v=-5 m/s$$

「-」は遅いって意味じゃなくて、反対向きなんだね。

第2回で学んだベクトルが、ここでも登場するわけですね。

v-tグラフでは?

今度は水平な線だね。


速度が変わらないからじゃ。ちなみに反対向きの場合も同じじゃ。
v-tグラフは水平
公式を作ってみよう

ここからは、いよいよ等速直線運動を式で表してみよう。
1秒当たりに進む量が速度となる。

と表せますね。

うむ、記号を使うとこうなる。
$$v=\frac{x}{t}$$

そして、この式を変形してみよう。
両辺に時間 tをかけると、
$$x=vt$$

となる。
これが、等速直線運動で使う基本的な公式じゃ。

一定の速度 v で t 秒間進むと、移動する距離は xということですね。

「なぜその公式になるのかを考える」ってこういうことだったんだ。
今日のまとめ

今日のポイントを整理しておこう。
等速直線運動とは:一定の速度で一直線に進む運動
x-tグラフ:直線になる、傾きは速度
v-tグラフ:水平な直線、\(v>0\)なら正方向、\(v<0\)なら負方向
等速直線運動の公式$$x=vt$$

新しい公式を次々に暗記するのではなく、これまで学んだことを組み合わせることで、新しい式が見えてくるのですね。
次回 等加速度運動

じゃあ、速度がだんだん速くなったらどうなるの?

相変わらず、いい質問じゃ。
そこで登場するのが「加速度」じゃ。

「加速度」?

そうじゃ。
次回は「速度が変化する運動」を考えてみよう。

「等加速度運動」ですね。

おぉ、その通りじゃ。素晴らしい。
ご褒美にもう一つ重要なことを教えてあげよう。

ありがとうございます。何でしょうか?

…人のセリフをとるのは泥棒というのだよ。
