
黒沼 電蔵
物理の教鞭をとっている
職員室ではあまりしゃべらない

波多野さん
勉強が苦手な女の子
友達たくさん

光井くん
勉強が得意な男の子
交友関係は割と広い
はじめに

前回は「移動距離」と「変位」の違いを勉強したのう。
今回はその続きじゃ。

速さですね?

チッ……。
そうだよ…。

すねないでくださいよ。

ところで、波多野さん。前回の内容を覚えているかな?

うん!
歩いた道が違っても、スタートとゴールが同じなら、変位は同じ!

その通りじゃ。
今回は、そこへ「時間」を加えてみよう。
「速い」ってどういうこと?

まっすぐゴールまで進んだ人、遠回りしながらゴールまですすんだ人、2人とも10秒で到着した場合、どちらが速いかな?

遠回りした人!

2人とも10秒だから、同じじゃないですか?

ふむ。意見が分かれたのう。では、図を見てみよう。


違うものは何かな?

移動距離!

同じものは?

変位と時間!

では、「速い」を数字で比べるには、どうしたらいい?

……。
時間で割る?

その通りじゃ。
物理では、比べたい量を時間で割ることで、「1秒あたり」を考えるんじゃ。


なるほど!
歩いた道を時間で割ると、遠回りした人の方が大きんだ!

これを「速さ」というのじゃ。
では、変位を時間で割ると?

どっちも同じ!

これが「速度」じゃ。変位を割っているので、向きも考える必要があるよ。

でも、先生。
実際にはジグザグに進んでいるので、速度の向きは途中で何度も変わっています。厳密にはこれは平均速度で……

うるさい!!

わっ!

……と言いたいところじゃが、今回は光井君が正しい。今回は…。
今求めたのは「平均速度」じゃ。対して「ある一瞬の速度」を「瞬間速度」という。
まぁ、今回はこのくらいの理解で十分じゃ。
速さと速度

「速さ」と「速度」の違いはたったこれだけじゃ。


だから前回、「変位」が大事だったんだ!
カーナビの到着予想時刻
カーナビの到着予想時刻は、単純に「残りの距離 ÷ 今の速さ」だけで決めているわけではありません。実際には、道路の種類、制限速度、渋滞情報、過去の交通データなども組み合わせて予測しています。
それでも基本にあるのは、「距離・時間・速さ」の関係です。
今日のまとめ
・速さ = 移動距離 ÷ 時間
・速度 = 変位 ÷ 時間

公式だけを暗記する必要はないぞ。
今回見た図をしっかり理解すれば、自然と意味から思い出せるはずじゃ。
次回 x-tグラフ

今日は「速さ」と「速度」の違いは分かったよ!
でも、ずっと同じ速さで進むとは限らないよね?

その通りじゃ。
例えば、自転車なら坂道では速くなったり遅くなったりするし、車も信号で止まったり発進したりする。
運動は、いつも同じ速さとは限らんのじゃ。

そうなると、数字だけでは動きが分かりにくいですね。

そういう時にグラフが活躍するのじゃ。
グラフを見れば、
- 速く動いているのか
- 止まっているのか
- 戻っているのか
が、一目で分かるようになるんじゃ。

えっ!?
グラフって、そんなことまで分かるの?

うむ。
次回は「位置と時間のグラフ(x-tグラフ)」を使って、運動を“読む”練習をしよう。

いよいよグラフですか。

安心せい。数学じゃないからの。絵を見る感覚で大丈夫じゃ。
他人と会話するほうがよっぽど難しいよ…。

先生……。
